相州長後旅籠屋ものがたり

2018年10月8日(取材・記事:Tanbakko)
長後の湘南くじら館で、「相州長後旅籠屋ものがたり」という展示会が開催されています。

大山に向かう大山道と八王子へ向かう滝山街道が合流する長後宿は、交通の要所として宿場が生まれ、商店が建ち並びました。また、長後宿を囲む地域では養蚕が盛んで街は繭の取引で賑わいました。長後宿は大山詣の人々とあいまって、この地域の中心地として大いに繁盛しました。
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現在長後で呉服・衣料品・学生服などを扱う羽根澤屋さんは、文政5年(1822年)に長後・藪鼻宿で旅籠屋を開業した老舗です。羽根澤屋さんの裏側にある羽根澤屋資料館には、江戸時代の水鉄砲式ポンプ、消防の半纏、軒吊り看板など当時の生活用品や古文書類など貴重な資料が残されています。今回の展示は、(株) 羽根澤屋のご協力を得て、当時の旅籠で使用されていた様々な道具類などを展示しています。
hatagoya 02左奥は「高札」で慶応四年三月の年号記があります。真ん中は「宿場籠」、右は「道中合羽」です。
hatagoya 03旅籠で使用されていた道具類です。「大正時代の氷柱冷房座敷用」や「大名枕」「角行燈」「行燈」「手あぶり」「台ランプ」などが展示されています。
展示会場には、「滝山街道 大山街道繁盛記」と題する明治41年頃の長後藪鼻通りの商店街の配置図や、懐かしい長後商店街の写真、さらには、自由民権家で羽根澤屋の一角で医者として開業していた平野友輔の略歴と往診用薬箱、長後の鳥瞰図なども展示されています。
hatagoya 04明治41年頃の長後藪鼻通りの商店街の配置図
hatagoya 05長後の商店街の写真が展示されています。往時の賑わいが偲ばれます。
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平野友輔
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長後の鳥瞰図(画像をクリックすると別ウインドウで拡大画面が表示されます)
●相州長後旅籠屋ものがたり(前期) 開催概要
  ・開催日時  2018年10月3日(水)~10月21日(日)11:00~17:00 
         ※10月9日(火)・15日(月)・16日(火)は休廊。
  ・開催場所  湘南くじら館 スペースkujira
         住所:藤沢市高倉668-12 電話:0466-47-2946
         小田急線長後駅東口徒歩5分、「長後変電所」隣です。
  ・入場    無料
  ・URL   http://www.shonanfujisawa.com/~kujira/

なお、後期の展示は11月1日(木)~18日(日)に開催され、明治から昭和にかけての長後の変遷が紹介されます。また「明治以降の長後の歴史について」という講話もありますのでご期待下さい。

詳しくは“えのぽイベント情報(下記URL)”をご参照願います。
https://www.enopo.jp/exhibition-gallery/event/6879-2018-09-19-00-21-44.html
   
markenopo 2018年10月08日