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図 書 館 の 冒 険

2019年3月26日  tsejimp
茅ヶ崎図書館にて「図書館の冒険」というテーマで慶応大学名誉教授 田村先生の講演会が3月16日午前中に行われました。会場には約50名の参加者が1時間半の公立図書館の変化と電子書籍の状況について熱心に聞いていました。
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講演の中心は図書館の新しい試み(以下冒険)の特徴と事例紹介です。
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まず、戦後からの図書館のサービスがどのように変わってきたかの説明がありました。
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次に2000年代以降に新しい試みが展開されたとして、その特徴の説明が続きます。
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そして本題の注目すべき図書館の冒険の紹介へと続きます。
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「新しいサービスを作り出す」の事例
* 「長崎図書館がん情報サービス」は動画で紹介されました。見終わってここまで図書館ががん患者とその家族の立場にたって支援する様子には感動しました。

* 「紫波町図書館(岩手県)農業支援サービス」で紹介されたのは、紫波マルシェ(産直市場)の売り場に、図書館おすすめの料理本を紹介するPOPを置くとともに、紹介している本を、図書館でも展示・貸出をする、というものです。注:鎌倉市の図書館の記事から引用

* 「調布市立図書館・川崎市立宮前図書館 まちゼミ支援」は、その街の商店主が講師となり、お店や人、特徴を知ってもらい信頼関係を築くことを目的とするまちゼミに、図書館が関連本を提供したり、ときには講師となるなどして参加するものです。

* 「鎌倉市図書館・ぬいぐるみのおとまり会」 子どもたちから預かったぬいぐるみが図書館にお泊まりする間の様子を写真にとって、ぬいぐるみが読んでいた本とともにお渡ししています。
注:鎌倉市の図書館の記事から引用
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* 「ビブリオバトルとは、みんなで集まって、お互いに本を紹介しあい、紹介された本の中で読みたくなったものを投票で決める、という競技形式の書評会です。

「新しい蔵書を作り出す」の冒険としては
* 「浦安市立図書館 定点撮影写真」では昭和63年から一定の地点から同じアングルで時を隔てて撮影してきた写真をデジタル化しホームページで公開しています。

* 「愛荘町立愛知川図書館(滋賀県)」は町民から写真や情報を提供してもらい、町の記録をつくることを通して町の姿を残そうとしています。

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* 「東松島市図書館 ICT地域の絆保存プロジェクト」は東日本大震災を被災した宮城県東松島市の被災写真などを集めるとともに、市民の体験を記録して、震災の情報を後世へ語り継ごうとしています。

* 「東近江市立図書館作成リトルプレス『そこら』」は地域の魅力や元気な町の人々の姿を紹介する地域情報冊子「そこら」を発行しています。(画像640x480)(キャプションを画像に続けて入力) 

最後に電子書籍の普及状況の説明がありました。著作権法などの制度上の制約やコンテンツがまだ不十分などの理由で普及は進んでいない。又、図書館資料のデジタル化では、用途によって要求されるデジタル資料の品質や費用は異なるため、用途や目的にあった活用方法のアイデアを考えることが重要とのことでした。
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まとめとしてこれまでの冒険の経験から
1.図書館が持つ資源の活用方策を地域の視点で考え直す
   地域の特性を考えて図書館が所有する資源の活用方法を考える
2.お金は重要。自由な発想はもっと重要
  これまでの常識にとらわれないアイデアが重要、お金は少なくともアイデア次第で大きな成果を達成する可能性がある。
3.資源の獲得や知の共有のためには,市民をはじめ,外部との連携・協働が重要
  市民やNPO、ボランティアその他の市民団体とコミュニケーションを行い共に考え、協働することが大切である。

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会場で配布された資料のPDFファイルはここをクリックしてダウンロードしてください。
  
【講演を聞いて】
図書館の役割が昔にもっていたイメージと変わりつつあると感じました。そしてこの講演で紹介された全国各地の図書館の冒険は、地域の特性に合ったもので地域の人々の心の豊かさと暮らしを支援することを目指したものばかりです。このような冒険がもっと広がり持続すれば地域の文化的風土の醸成や地域にたいする愛着心の向上にかなり貢献するに違いないと思いました。

記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。markenopo 2019年3月26日