江の島の植物 (2)
 

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 江の島の植物・常緑低木≪アツバキミガヨラン≫

2016年11月16日  (写真&文:坪倉 兌雄)

atubakimigayo 1江の島大師境内に咲くアツバキミガヨラン

 Yucca gloriosa リュウゼツラン科ユッカ属
 原産地は北米南部で、明治中期に渡来したとされ、属名のユッカで呼ばれることもあります。江の島では江の島大師境内、サムエル・コッキング苑、亀ヶ岡広場などに植栽されています。高さは2~3㍍に達し、葉は肉厚で細長く60~80㌢、灰緑色を呈して硬く、先端は鋭い刺状で、うっかり触ると痛いです。5~6月と10~11月に長さ1~1.5㍍の大形の円錐花序を直立し、直径5~6㌢の黄白色の花をたくさん下向きに開きます。花被片は6枚で、雄しべは6本あり、その先端に小さな葯が見られます。雌しべは1本で柱頭が3裂し、その下方に見られる緑色の肥大した部分は子房と思われます。アツバキミガヨランの花は豪華で、よく目立ちますが、この花粉を媒介するユッカ蛾が、わが国には生息していないために、結実することはありません。

atubakimigayo 2乳白色の大形の花を下向きに開く atubakimigayo 3柱頭は3裂に、その下方の緑色の部分は子房
 atubakimgayo 4大形の円錐花序を直立する  atubakimigayo 5花は鐘形で先端は全開しない  atubakimigayo 6葉は肉厚で先端は鋭い刺状に
アツバキミガヨランを実生で増やすことはできませんが、株元から出る新芽を育てて増やすことはできます。公園樹や庭木として利用する場合には、子供達が葉先に触って怪我をしないように、尖った葉先を切断するなどの対策が必要かと思われます。名前の由来は学名のgloriosa(栄光ある)を、“君が代は栄える”に解釈し、葉が厚いことから「厚葉君が代蘭」になった、との説があります。