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江の島の植物・モチノキ

2017年10月08日 
Ilex integra モチノキ科モチノキ属
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赤く熟した実(亀ヶ岡広場にて)
モチノキ(黐の木)は宮城・山形県以西~沖縄に分布し、暖地の海岸に近い山地に生える常緑の高木で、雌雄異株、樹高は15メートルになります。江の島ではタブノキやスダジィイと共に、緑の江の島を演出する代表的な樹木であり、島内の至る所で見ることができます。成木の樹皮はなめらかで灰褐色を呈します。葉は全縁で互生し倒卵状楕円形、表面は濃緑色で光沢があり裏は淡緑色。質は革質で無毛、長さは4~7㌢、幅は2~3㌢、葉柄の長さは4~15㍉。花期は4~5月、前年枝の葉腋に黄緑色の小さな花を密につけます。萼片は三角状で4個、花弁は4個で、雄花には雄しべが4個、雌花には雌しべ1個と、退化した小さな雄しべが4個あり、子房は緑色で円筒形、花柱はほとんどなく柱頭は浅く4裂になります。果実は核果で直径約1㌢の球形、11~12月に赤色に熟し、中に約6㍉の核(三角の楕円形)が4個あり、種子が1個入ります。
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雄花(参道わきのモチノキ)
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雌花は緑色の子房が目立つ(亀ヶ岡広場にて)
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雄花は長い雄しべが目立つ
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樹皮は灰褐色でなめらか
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クロガネモチの葉柄は紫色
モチノキの樹皮は粘り気の強い物質を含み、5~6月にこの樹皮をはいで、秋まで水につけておきます。これを臼でついて砕き、流水で数回繰り返して洗い、粘り気のあるゴム状の物質を取り出して、あかぎれ(皸)などの軟膏剤として用い、またハエ取り紙にも利用されました。名前の由来は、この粘り気のある物質で小鳥や昆虫の捕獲をしたことから、モチノキ(黐の木)と呼ばれるようになったとされています。同じモチノキ科のクロガネモチとの違いは、モチノキの葉柄が黄緑色で果実の直径は約1㌢、クロガネモチの葉柄は紫色で果実は約6㍉と小さい、などがあげられます。モチノキは公園樹や庭木として用いられ、材が硬く緻密なことから、印材や櫛に、寄せ木細工やろくろ細工にも利用されています。
 【写真&文:坪倉 兌雄】
 
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